見極めが難しい

昨今注目を集めているChatGPTは、どこの現場に行っても必ず話題に上ります。

「波に乗り遅れないよう、積極的に活用していきたい」
「セキュリティ面の不安から、全社的に禁止している」

大きなポテンシャルを秘めているChatGPTですが、社会的な受け入れ態勢が十分に整っていないため、対応が二極化してしまっているのが現状です。

どこまで信用していいのか、どういう距離感で付き合えばいいのか、ChatGPTを擬人化して考えてみたいと思います。

博識で努力家、だけど・・・

ここでは仮に「茶戸村ジピテ郎」とします。(まんまですが)

米国生まれのジピテ郎氏は、新進気鋭のコメンテーターです。

彼は、日本の司法試験をトップクラスで合格できるほどの卓越した頭脳と、ジャンル問わずの幅広い知識を持っています。
そして、日々の自己研鑽(ディープラーニング)を欠かさない努力家です。

どんなジャンルの話題であっても、的確で分かりやすいコメントを素早く返してくれることで、一躍注目の的になりました。

しかし、そんな彼にもいくつかの弱点があります。

まず、彼の話は見聞きした情報ばかりで、体験談はひとつもありません。
コメントについてのエビデンス(根拠・裏付け)を示すことも苦手です。

たまに知ったかぶりをして、堂々とウソをついてしまうことがあります。

ナイショ話も苦手で、「この場においては有用」と判断したら、第三者に秘密を開示してしまうことがあります。

・・・いかがでしょうか?
少なくとも、個人情報や未公開データを渡してしまうのは、避けた方が良さそうですね。

正しく理解し、手を取り合う未来

先日マイクロソフト社が、Windows11やMicrosoft 365製品にもChatGPTベースのAI機能を組み込んでいくと発表しました。

ChatGPTに追従して各社続々と生成系AIをリリースしており、まさにAI戦国時代の様相です。

AIが驚異的な進化を遂げる一方、法整備(生成物の著作権侵害など)がまったく追い付いていないという現状があります。

まずは特徴を正しく理解し、“AIと協業していく未来” に備えておきましょう。

追記:重要なのは「質問力」

ChatGPTを使う上で、最も重要なのは「質問力」です。

何となく質問すると、無難で薄味な回答しか返ってこないので、以下のポイントをおさえて質問してみてください。

1. 「役割」「制約」「前提」を与える

この3つを意識することで、回答の精度がぐっと向上します。

例)
あなたは幼稚園の先生です。(役割)
桃太郎のストーリーを500文字以内にまとめて教えてください。(制約)
最後は「めでたしめでたし」で締めてください。(前提)

2. 「調整」する (やり直しさせる/質問させる)

望み通りの回答が得られるまで、追加の指示を与えつつ、何度でもやり直しを求めてください。
「この件で、何か質問ある?」と逆に聞いてみることもできます。

無償提供されているChatGPTは、GPT-3.5という言語モデルが用いられていますが、有償版のChatGPT Plusやベータ版公開中のBingAIには、最新のGPT-4が搭載されています。
比較にならないほど高性能なので、せっかくならBingAI(GPT-4)を使ってみることをお勧めします。

https://www.bing.com/search?q=Bing+AI&showconv=1&FORM=hpcodx
(2023年5月より、無料で一般開放されています)